「羊羹(ようかん)」の由来とおすすめのテイクアウト容器のご紹介
こんにちは、テイクアウト容器通販サイト「折箱堂」スタッフの佐藤です。
和菓子の代表格のひとつである「羊羹(ようかん)」。
羊羹には、100円ショップで気軽に購入できるものもあれば、お中元等のギフトのイメージもあります。
我が家では、お世話になった仲人さんが定年退職されるまで、室町時代から続く老舗である「虎屋の羊羹」を贈っていました。
そう考えてみると「羊羹(ようかん)」には、いろいろな種類がありますね。
イメージとしてぱっと浮かんだのが、水ようかん、芋ようかんです。貰い物で頂くと我が家では子供達の争奪戦が始まります。
なぜ「ようかん」が漢字で「羊羹」と書くのか、身近に食べている和菓子なのに、実は「ようかん」について色々わかっていない方も多いかもしれません。
今回は、そんな「羊羹(ようかん)」について、由来や、変遷等について調べてまとめてみました。また、羊羹をテイクアウトする時におすすめの折箱についてもご紹介しますので、ぜひ最後までお読み頂ければ幸いです。
目次
「ようかん」はなぜ「羊羹」と書く?
「ようかん」の由来は?
普段漢字では書きませんが、「ようかん」は「羊羹」=羊(ひつじ)の羹(あつもの)の字が当てられています。つまり「羊の肉を使ったスープ」の意味です。
はるか中国の南北朝時代(日本では古墳時代)に、北魏の皇帝に献上された羊のスープが「羊羹」として記録にあります。
日本に伝わったのは鎌倉から室町時代。禅宗を学ぶために中国へ留学した僧侶により伝えられました。
しかしながら僧侶は肉食が禁じられており、小豆や小麦粉、葛粉等の材料を使い、羊肉に見立てた事が始まりです。
前に「紅白まんじゅう」の由来にて書かせて頂きましたが、まさに同じ歴史の流れ。
「羊羹(ようかん)」、「饅頭(まんじゅう)」、更には「饂飩(うどん)」等、留学僧が運んできた中国大陸の食文化が、いつの間にか日本の和菓子、和食として独特な進化をとげ、まったく別の食べ物となっているのです。
他にも色々あると思いますので調べてみると面白いと思います。
「羊羹(ようかん)」の種類
蒸し羊羹(むしようかん)
初期の「羊羹(ようかん)」は、小豆を小麦粉または葛粉(くずこ)と混ぜて作る「蒸し羊羹」でした。
葛粉とはクズの根から得られるデンプンを精製したもので、冷えると固まる性質があります。代表的なものとして、栗の甘露煮を入れた栗蒸し羊羹、芋蒸し羊羹などがありますね。
室町時代後期、戦国時代には茶会や、おもてなしに羊羹が使われていた事が記録に残っております。
本能寺の変の半月ほど前、織田信長が、武田氏との戦いに貢献した徳川家康と穴山梅雪を接待するため、明智光秀に饗応準備の役を任せました。
その際に羊羹も献立に含まれておりました。この時、光秀が腐った鯛を出して信長の怒りを買ったとの逸話がありますね。
この当時の羊羹は「蒸し羊羹」であったと考えられます。現在のものより甘くはないと思われますが、当時の贅沢品であることは間違いないでしょう。
練り羊羹(ねりようかん)
練り羊羹(ねりようかん)に使われているのは、小豆、砂糖、寒天です。
蒸し羊羹には、小麦粉や葛粉が使われていましたが、練り羊羹には寒天が使われるのですね。寒天を溶かした水に、小豆を炊いた餡と砂糖を入れて練ることから、「練り羊羹」と呼ばれるようになりました。
練り羊羹が登場したのは江戸時代の後期。
砂糖は江戸時代初め頃、非常に高価な品でした。
砂糖を広めるきっかけを作ったのは享保の改革な有名な八代将軍・徳川吉宗です。改革の一環として、砂糖の国産化を目指しました。
幕府の新田見立役、池上太郎左衛門幸豊(1718-1798)が国内で育てたサトウキビから白砂糖の製造に成功し、東海から九州にかけて殖産を普及させたことで、江戸時代後期には庶民にも白砂糖が手に届くようになりました。
白砂糖の普及が、蒸し羊羹から練り羊羹へ進化し、和菓子文化が花開いたと言えますね。なお、「練り羊羹」は保存食としても優れています。
実は「練り羊羹」では、砂糖の割合が、全体の60%から70%を占めております。
砂糖は水分を吸収する浸透作業を持っており、水の必要なカビなどの微生物の繁殖を防ぎます。塩も同様ですね。
現在ですと、練り羊羹の賞味期限は1年ぐらい、中には保存食として5年ものもあります。
水羊羹(みずようかん)
水羊羹(みずようかん)の材料は、練り羊羹と同じく小豆、砂糖、寒天ですが、練り羊羹より寒天の量を減らし、水分量を増やしたものです。
そのため柔らかくさっぱりした味わいが楽しめます。
関東では、夏のお中元のイメージがかなり強いですが、関西、特に滋賀県や福井県では「丁稚羊羹(でっちようかん)」として、冬に多く食べられています。
なお、水羊羹は水分が多いので賞味期限が短く、保存料をどれ位使っているかにもよりますが、未開封の状態でも長くて1カ月位です。新鮮なうちに頂くのがベストですね。
「羊羹(ようかん)」の包材について
羊羹(ようかん)の包材と言えば、一般的には紙やプラスチック容器、缶詰を思い浮かべます。
缶詰の蓋を開け、ひっくり返して皿にのせるのが、子供の頃楽しかった記憶がありますね。
実は羊羹の缶詰は、「中村屋」が昭和9年に開発したと言われています。これにより、壊れやすい水ようかんを見事に商品化されました。
保存が効き輸送しやすい缶詰が、更なる和洋生菓子市場の発展に貢献したのです。また面白い物としては「玉羊羹(たまようかん)」があります。
福島県二本松市にある玉嶋屋の玉羊羹が有名です。
日中戦争時、県知事と軍部が玉嶋屋に依頼し、戦地で慰問用の菓子として開発されました。
食べる際にはゴムくちを持ち、爪楊枝を刺すとゴムが綺麗に破れて玉羊羹が頂けます。こちらも子供時代感動した記憶があります。
またギフト用の包材に、昔ながらの竹皮や竹筒、笹巻や経木(杉、桧などの薄い木の板)等で包装されるものが多いですね。
特に竹皮には抗菌効果があり、防腐性にも優れ適度な通気性があります。
絶妙な水分調整が、食材を美味しい状態のまま持ち運びできますので、羊羹には最適な包材ともいえます。昔ながらの知恵と言えますね。
「羊羹(ようかん)」にお薦めの折箱
羊羹の詰め合わせ等のギフト用に、折箱を使って頂ければより高級感を演出できると思います。お勧めの商品は、こちらの折箱です。
新たに折箱堂ラインナップに加わった精肉用の折箱ですが、通常のギフト箱としても十分にお使い頂けます。なお、高さがより深い商品としてはこちらです。
中身の重量としまして、浅いタイプは1kg、深いタイプは1.5kgを目安としていただければと思います。
浅いタイプは1ケース30個入、深いタイプは1ケース20個入となっておりまして、少量で使いたいお客様にとっても無理なくご購入いただける数量設定となっております。
「羊羹(ようかん)」の由来とおすすめのテイクアウト容器のご紹介、まとめ
ここまで「羊羹(ようかん)」の由来、種類、包装とおすすめのテイクアウト容器の折箱についてまとめてみました。
留学僧が運んできた中国大陸の食文化、これが今日では「饅頭」と並び「羊羹」が日本の代表的な和菓子として発展しました。
今日、中国では「羊羹(ヤンカン)」として、日本と同質なものが製造販売されている逆転現象が起きているのは面白いですね。
また、羊羹も実際には歴史の進展とともに、「蒸し羊羹」、「練り羊羹」、「水羊羹」の3種類に区分けできます。
さらに材料も「栗」や「芋」などから「ずんだ」や「抹茶」、更に「レモン」「キウィ」など和洋バラエティ豊かなものが使われるようになり、スイーツとしての進化も止まりませんね。
個人的な話ですが、老父が100円の練り羊羹を半分に切って、残りは大事に明日に残し、お茶と一緒に美味しそうに頂く姿を見ていますと、なんだか幸せな気分になります。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。この記事が少しでもお役に立てれば幸いです!
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