松花堂弁当の盛り付けを引き立てる折箱
こんにちは、業務用テイクアウト容器通販サイト「折箱堂」スタッフの田中です。
皆さんの中にも、松花堂弁当という言葉を一度は耳にされた方もいるかもしれません。もしかすると、よく食べるなんていう食通の方もいらっしゃるかもしれませんね。
さて、なかなか豪華なイメージのある松花堂弁当ですが、この松花堂弁当という名前にはどんな由来があるのでしょうか。また、お弁当の定番である幕の内弁当との違いはどんなところにあるのでしょうか。
この記事では、松花堂弁当の由来や特徴、幕の内弁当との違い、そして松花堂弁当の料理の盛り付けを説明します。また、最後には松花堂弁当の盛り付けを引き立てる折箱についても紹介します。ぜひ、最後までご覧ください。
目次
松花堂弁当とは
松花堂弁当は、特別な行事やお客さまのおもてなしの時によく使われる高級な仕出し弁当です。松花堂弁当が具体的にどんな弁当なのかと問われると、なかなか答えられる人は多くいないでしょう。なんとなく、折箱の中に十字の仕切りがあるお弁当。そんなイメージが浮かんでくる人もいるかも知れません。
また、松花堂弁当と似ているお弁当に、幕の内弁当があります。幕の内弁当は、松花堂弁当に比べて身近な印象があります。
ここでは松花堂弁当と幕の内弁当との違い、そして松花堂弁当の由来をご紹介します。
似ているようで異なる幕の内弁当
お弁当といえば、幕の内弁当をイメージされる方も多いのではないでしょうか。そして、よく松花堂弁当と幕の内弁当を混同されている人もいます。しかし、幕の内弁当と松花堂弁当は、由来も料理の内容もまったく違うものです。
幕の内弁当の起源は諸説あるようです。江戸時代の芝居見物で芝居の幕が上がっていない休憩時間に食べていたという説があります。幕が上がっていない休憩時間のことを幕の内といいます。ここから幕の内弁当という名前がついたという説です。他にも戦場の陣の幕中で食べられていたという説もあります。
幕の内弁当の名前の由来ははっきりしませんが、江戸時代の芝居見物の時に食べられていたことは間違いないようです。
芝居見物は江戸時代、大きな庶民の楽しみでした。現代のように照明があるわけでなく、窓からの光を照明にして演じていました。そのため、朝6時頃から夕方の5時頃まで行われていたそうです。一日中楽しめる芝居見物は江戸時代の庶民の大きな娯楽でした。
幕の内弁当は、はじめは芝居と芝居の間に役者や裏方が食べやすいようにと作られたようです。その幕の内弁当は芝居見物に来た観客の間にも広まり、やがて観客向けの幕の内弁当が登場しました。
当時の幕の内弁当の中身は、俵型に整えられたご飯に、魚や玉子焼き、かまぼこなどが入っていたようです。
現代の幕の内弁当が、どのような弁当を指すのかはっきりとした明確な定義はありません。一般的には俵型に握られたおにぎりを並べてごまを散らし、梅干しをのせています。もっとも、ご飯がおにぎりではなく、おにぎりのように見える型押しをしているものも多くあります。
幕の内弁当のおかずはさまざまです。玉子焼き・焼き魚・かまぼこ・煮物・揚げ物・漬物など。汁気のないおかずが入れられます。
現代の幕の内弁当は、会議の昼食の定番にもなっています。また、コンビニエンスストアでも売られており、身近なお弁当です。
松花堂弁当は懐石料理から生まれた
幕の内弁当は、江戸時代の芝居見物という庶民の楽しみから生まれました。幕の内弁当に対し、松花堂弁当は、懐石料理の流れをくんだ弁当です。
松花堂弁当の「松花堂」という名前は、江戸時代の僧侶であり書画家の松花堂昭乗に由来しているとされています。
学問にも精通していた多才な人物だったと伝えられています。松花堂昭乗は、農民が使っていた十字の仕切りがついた種子の入れ物をヒントにして、自分の絵の具入れなどの道具を作りました。彼の残した絵画にも松花堂の折箱のような器が描かれています。
昭和になり、日本料理で有名な吉兆の創業者である湯木貞一が参加した茶会で、松花堂昭乗が好んでいた十字仕切りの折箱に関心をもちました。そして、湯木貞一がその折箱に改良を重ねて、仕出し弁当の入れ物として使い始めました。
その後、毎日新聞が「吉兆前菜」として取り上げて話題に。また、その弁当の名前は松花堂昭乗に敬意を込めて、「松花堂弁当」と名付けられたのです。
松花堂弁当の特徴
ここでは、松花堂弁当の特徴を器である折箱や、料理の盛り付けなどを詳しくご紹介します。
松花堂弁当の折箱
松花堂弁当の基本は、内側が4つに仕切られた折箱の中に、お造りや煮物焼き魚が見栄えよく入れられるようになったものです。仕切りのついた折箱を使うことで、料理の味が他に移らないようになっています。
基本は4つに仕切られた折箱ですが、最近では6つ仕切りや9つ仕切りも珍しくありません。また、折箱には縁の高い被せ蓋を用いる点も特徴です。
松花堂弁当の盛り付け
松花堂弁当は日本料理で有名な吉兆とゆかりがあり、基本的な盛り付けは懐石料理の流れをくんでいます。
基本の4つ仕切りの盛り付けは次のようになります。
折箱の左上には、八寸などで使うような一品、右上にはお造り、左下には煮物、右下にご飯。この盛り付けが基本です。しかし、食べやすさや料理の見た目の美しさを重視して配置を換えることもあります。
また、松花堂弁当は蓋をしてお客さまの前に出す料理であるため、天ぷらなど高さのある料理は、蓋の高さまでは盛り付けられません。しかし、料亭によっては蓋を外した状態で提供して、料理の見栄えがよいようにしているところもあります。
松花堂弁当の食事のマナー
松花堂弁当は、懐石料理に由来するとお話ししました。食べ方にも基本的なマナーがあるので知っておくとよいでしょう。
松花堂弁当はまず、蓋に両手を添え、蓋を折箱の奥側に置きます。よく折箱の下に蓋を入れる人もいますが、基本的には折箱を痛めるので行いません。料理を食べる順番に決まりはありませんが、盛り付けを崩さないように食べるのがマナーとされています。
ただし、松花堂弁当が懐石料理のコースのようにはっきりと区別されている場合、コースの順番を目安に食べましょう。お造りなどの生ものは早いうちに、そして熱いものは冷めないうちに。
食べ終わったら、魚の骨などを一箇所にまとめて、蓋をする。これが正式なマナーとされています。
松花堂弁当の盛り付けを引き立てる折箱
松花堂弁当は旬の素材を使い、色鮮やかな弁当です。そして、松花堂弁当に欠かせないのが折箱です。
仕切りがなければ、松花堂弁当ではありません。4つに仕切られたものから多くのバリエーションがある折箱。この折箱で懐石料理を再現しているのです。
松花堂弁当のテイクアウトも増えています
コロナ禍の影響もあってか、老舗料亭も松花堂弁当のテイクアウトをはじめています。
テイクアウトといっても、厳選素材に旬のおいしさを詰め込んだ懐石料理スタイルです。また、和食料理店などでは、もう少しリーズナブルな松花堂弁当のテイクアウトをしています。
テイクアウトされる松花堂弁当の折箱には、使い捨ての容器が使われます。使い捨ての折箱でも、松花堂弁当に使われる折箱は高級感のある容器です。4つ仕切り・6つ仕切り・9つ仕切りなど、さまざまなものがあります。
また、松花堂弁当だけでなく、高級仕出し弁当や、おせち料理の容器の使い捨て容器にも、高級感のあるさまざまなバリエーションの折箱が使われています。
松花堂弁当にあう折箱のご紹介
折箱堂では皆様からのご要望も踏まえ、松花堂弁当で利用できる折箱のお取り扱いを開始いたしました。
ここでは、松花堂弁当におすすめの折箱として、既に取り扱いをはじめた2種類の折箱をご紹介させていただきます。
【折箱】松花堂7寸
松花堂弁当におすすめの折箱として、まず1つ目にご紹介したいのが、上図にあります松花堂7寸という商品です。
PSP素材を使用した折箱となりますが、安価でありながらも高級感を合わせ持った折箱となります。
折箱の中に100㎜角の中容器(HⅠPS)がセットされております。中容器の色は、下図の通り、金・赤・黒の3種をラインナップしております。
中容器の色は、それぞれ
金の中容器であれば、お祝い事にあう色合いですし、
赤の中容器であれば、ハレの日や春を思わせるような用途にぴったりです
黒の中容器であれば、あまり目立たせたくない用途や、仏事にもあう色だと思います。
折箱本体の柄は「杉柄」であり食材を引き立てる木目の柄にてご用意しております。
【折箱】松花堂7寸シリーズ
折箱堂では、現在3種類のお取り扱いがあります。ぜひご覧ください。
【折箱】YB黒赤 5.5 本体(30個入り)、【折箱】YB黒赤 5.5 蓋(30個入り)
次に松花堂弁当におすすめの折箱としてご紹介したいのが、こちらのYB5.5寸黒赤です。YB5.5寸黒赤本体は小柄でありながらも、とても重厚であり見栄えの良い折箱となります。
素材が紙とは思えないような高級感のある折箱であり、金カップ(HⅠPS)が初めからセットしてある商品となっていますので、あとから買い足す必要がなく、とてもうれしいセット内容です。
主に、YB5.5寸黒赤はおせち料理向けでの使用が多い印象です。おもてなしの用途での容器としては、使い捨て容器ではありながら、高級感があり松花堂弁当に、ピッタリの折箱だと思います。
【折箱】YB黒赤
こちらのYB黒赤は、本体と蓋が別売りとなります。
松花堂弁当の盛り付けを引き立てる折箱、まとめ
今回の記事では、松花堂弁当とはどんなお弁当なのか、歴史や内容などをまとめ、松花堂弁当に合う折箱もご紹介してみました。いかがだったでしょうか。
私も、今回改めて松花堂弁当について詳しく調べてみて、歴史的な背景や特徴・食べ方のマナーなどとても勉強になりました。こうした知識を知った上で食べる松花堂弁当は、きっと味も格別だろうと思いました。松花堂弁当は、大切な日本の文化として、次世代にも引き継いでいきたいと思いました。
松花堂弁当にあう折箱についても、順次取り扱いを増やしていく予定ですので、楽しみにお待ちいただければと思います。(お急ぎの場合は、お問合せフォームよりご連絡ください。)
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
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