飲食店の原価計算方法。原価率の目安や抑えるポイントとは
こんにちは、業務用テイクアウト容器通販サイト「折箱堂」スタッフの田中です。
飲食店で売上を出すために欠かせないのが、原価計算です。
メニューに関する原価率を知り、削減できるように工夫することは、自店舗の売上を伸ばすために必須といえます。
今回は、飲食店の原価計算方法から、計算するときのポイントや原価率を抑えるコツについてお話していきましょう。
目次
原価率とは。飲食店が計算する目的って?
そもそも、飲食店における原価率とは、売上に対して食材の仕入れ費用の割合を指します。
計算方法については後でご紹介しますが、例えばクッキーを500円で販売しており、仕入れ費用(卵やバターなど)に150円かかっているなら、原価率は30%です。
飲食店が原価計算を行う目的は、長期的に売上を向上させ続けるため。
原価率を気にせずに価格を設定すると、食材の仕入れ費用が高くなったときなどに経営に支障が出てしまいます。
原価計算を行なって適切な価格設定を行うのはもちろん、できるだけ原価率を抑える工夫も必要でしょう。
飲食店における原価率の目安
通常、飲食店における原価率の目安は30%といわれています。
もちろん、業態によって目安は異なり、「ラーメン店なら20~30%」「カフェなら、フード15%・ドリンク85%」などが一般的でしょう。
一方で、カフェの主力であるコーヒーは、種類にもよりますが原価率10%とされています。
飲食店の全メニューを原価率30%と考えるのではなく、回転率や客層を考慮しながらメニューごとに適切な原価率を設定するのがおすすめです。
飲食店の原価計算方法
飲食店の原価計算方法は、以下の通りです。
【原価計算方法】
原価率=原価 ÷ 売値 × 100
※原価:商品の仕入れや製造にかかった費用
※売値:商品の販売価格
例えば、150円で作ったお弁当を500円で販売していた場合、原価率は「1500 ÷ 5000 × 100=30」となるので30%です。
一方、1ヶ月など期間ごとの原価計算をする際は、以下の計算式を使ってみましょう。
【期間ごとの原価計算方法】
原価率(%)=売上原価 ÷ 売上高 × 100
※売上原価:売れた商品の仕入れや製造にかかった費用
※売上高:商品を提供して得られた費用の合計
飲食店が原価計算するときのポイント
飲食店が原価計算をするときは、以下2つのポイントを押さえておくのが良いでしょう。
- ロス率を共に考えておく
- FLコストを考慮する
上記2つのポイントについて、お話していきます。
ロス率を共に考えておく
ロス率とは、売上高におけるロス金額(食材の廃棄ロスなどにかかった費用)の割合であり、飲食店の目安は5%とされています。
ロス率が上昇するということは、廃棄されている食材も増えているということ。
つまり、多くの売上を出しても、廃棄した分の仕入れ費用はかかってしまうので、結果として原価率は上がることになります。
原価率を出すときは、以下の計算式をもとにロス率も算出しておきましょう。
【ロス率の計算方法】
ロス率=ロス金額 ÷ 売上高 × 100
FLコストを考慮する
FLコストとは、食材費と人件費の合計金額であり、売上高に対する割合は60%以下が目安といわれています。
飲食店経営の代表的なコストだからこそ、できれば55%以下を目指して調整してみましょう。
人件費を削ることで食材費(原価)の予算も上げられるので、検討してみてください。
飲食店で原価率を抑えるには?
飲食店で原価率を抑えるには、以下7つの項目を意識することが大切です。
- 食材を無駄なく使う
- 原価率の高いものは注意する
- 歩留まりを意識する
- メニューの分量を決めておく
- 利益率の高いメニューを作る
- 仕入先を見直す
- 状況によってメニュー価格を見直す
それぞれの項目を押さえて、効果的な飲食店経営を行っていきましょう。
食材を無駄なく使う
食材を無駄なく使えば、仕入れコストが大幅に上がらないので、原価率を抑えられます。
「使用する食材を限定して傷んだり腐らせたりする頻度を少なくする」「廃棄していた食べられる部分を、調理に使ってみる」など、様々な工夫をしてみましょう。
また、過度な仕入れや注文の聞き間違いといったことで起こる廃棄も避けるため、オペレーションの見直しも大切です。
原価率の高いものは注意する
食材の中には原価率の高いものが存在するので、注意しながらメニューを考えていきましょう。
例えば、居酒屋では生ビールの原価率が40%程と高いですが、ハイボールやサワーなどは10%程です。
このため、オリジナルサワーなど顧客の関心を引くようなメニューを提供すれば、他店との差別化を図りながら利益を出せるでしょう。
原価率の高いものを無理に減らすのではなく、低いものと掛け合わせながら戦略的に進めてみてください。
歩留まりを意識する
飲食店における歩留まり(ぶどまり)とは、食材において使用できる割合のこと。
例えば、魚を仕入れて刺身として提供する場合、あらなどを取り除くと、実際に使用できる部分、つまり歩留まりは5割ほどです。
一方で、あらも捨てずに味噌汁に使用すれば、歩留まりはさらに上がります。
歩留まりの上昇によって原価率も抑えられるので、食材の活用方法などを練り上げていきましょう。
メニューの分量を決めておく
どれくらいの材料でメニューを作るのかは、あらかじめ細かく決めておきましょう。
食材で使う割合を事前に決定しなければ、日によって食材の使用量がまちまちになってしまい、予想よりも使い過ぎてしまう事も考えられます。
メニューをマニュアル化することで、どのスタッフでも基準の味を提供できるので、検討してみてください。
利益率の高いメニューを作る
利益を稼ぐ力の強いメニューを作るのも、原価率を抑えるうえで効果的です。
例えば、グラム単価が安くかさばるポテトフライは、メガ盛りメニューにぴったりでしょう。
また、テイクアウトを行なっている方は、お弁当箱にこだわって付加価値をつけるのもおすすめです。
上質感や特別感を演出する折箱なら、「ちょっと他のお弁当より高いけど、容器もこだわってそうだから味も期待できる!」と料理の魅力を引き立てることができます。
現在、購入していただいた方には、もれなく全員に20%オフのクーポン券をプレゼント中ですので、どんな容器が揃っているか公式ホームページから確認してみてください。
仕入先を見直す
原価率を抑えるために、今の仕入れ先との関係や仕入先自体を見直すのも有効です。
仕入れ先と良好な関係が築けていれば、価格交渉に応じてくれるケースも珍しくありません。
もし、今の仕入先に満足していないなら、新規開拓をするのも良いでしょう。
食材の質が落ちないように意識しながら、低コストで調達できる仕入先を探してみてください。
状況によってメニュー価格を見直す
メニュー価格が相場より安すぎないか、見直してみましょう。
競合より優位性を高めるため、安い価格で提供している飲食店もよく見かけますが、原価率を高める原因にもなってしまいます。
「折箱を使って付加価値をつける」など、価格を下げて集客するのではなく、ターゲット層が関心を抱くようなサービスを検討してみましょう。
飲食店の原価計算方法、まとめ
今回は、飲食店の原価計算方法から、計算するときのポイントや原価率を抑えるコツについてお話しました。
原価計算は、長期的に売上を向上させ続けるために欠かせないものです。
しかし、商品価値を高めて選ばれるお店にしていく施策(利益率を高める)を行うことも重要でしょう。
折箱は特別感や高級感を演出することが可能ですので、ぜひ取り入れてみてください。
折箱堂では、用途に応じて様々な折箱をご用意しているので、どんなものがあるかこちらから覗いてみてください。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。